冤罪 事件
ひき逃げ被告に無罪 宇美町の死亡事故 福岡地裁判決 - z
2005/02/11 (Fri) 21:44:03
ひき逃げ被告に無罪 宇美町の死亡事故 福岡地裁判決
事故で路上に倒れていた会社員男性=当時(60)=をひいて死亡させ、逃走したとして道交法違反(ひき逃げ)と業務上過失致死の罪に問われた福岡県宇美町貴船一丁目、会社役員大輪弘義被告(67)の判決が十八日、福岡地裁であった。荻原弘子裁判官は「何かに乗り上げたが、人とは気付かずに走り去った」という被告の主張を認め、ひき逃げについては無罪とし、業務上過失致死のみ有罪として禁固一年六月、執行猶予三年(求刑懲役三年)を言い渡した。
判決によると、事故は昨年三月三日夜、同町宇美の交差点で発生。自転車で帰宅中の男性がワゴン車と接触し、道路中央に転倒。ワゴン車の運転手が一一九番通報のため現場を離れた際、大輪被告の乗用車が男性をひいた。男性はほぼ即死状態。大輪被告は六日後に逮捕された。大輪被告は捜査段階から一貫して「『ゴトゴト』と衝撃があったが、角材かブロックと思った」と主張し、ひき逃げについて争っていた。
荻原裁判官は前方注意義務違反は認めたが「現場は薄暗く小雨も降っており、主張は不自然ではない」と指摘。県警の実況見分調書も「正確に状況を再現しているとはいえず、ひき逃げの故意は認定できない」とした。
(西日本新聞) - 1月19日2時53分更新